能登半島地震支援活動報告 9/26-29

9月26日(木)~29日(日)、NPO法人鍼灸地域支援ネットと合同で、石川県輪島市門前町にてボランティア活動を行いました。
21日から23日にかけて発生した豪雨被害に対応するため、活動予定を大幅に変更することになりました。
26日は移動日。私たちの現地コーディネーターを務めてくださっている鍼灸師の治療院も浸水し、院内を乾かすためのサーキュレーターが入手できないと聞いたので、金沢市内で10台を有志で資金を出し合って購入。
27日に予定していた門前総合支所の支援者支援活動は、豪雨災害発災直後で、 かえってご迷惑をおかけすると判断し、来週に延期。
シャンティ国際ボランティア会=東京ボランティア・市民活動センター共催の「ふれあい喫茶」最終回(浦上公民館)も浸水のため中止。代わって、シャンティのマッチングで、門前公民館避難所で初めての活動を行うことになりました。
施術活動と平行して、輪島の鍼灸院にサーキュレーターを届け、他のボランティアの皆さんと一緒に復旧・清掃作業を二日間手伝いました。

七浦地区は、土砂崩れとトンネル埋没のため孤立化し、電気・水道・通信がストップ。公民館長とはヘリでWiFiが届いた23日夜になってようやく連絡がとれ、状況把握できました。全住民がヘリで脱出する予定でしたが、27日になって道路がなんとか通行できるという判断になり、消防・警察の先導で約50名が門前東小学校へ避難。私たちも活動先を七浦公民館から避難所に急きょ変更して、28日に支援活動を行いました。
29日は、午前中、拠点にお借りしている民家の障子張り。午後は小松市の石川県鍼灸師会会長を訪ね、ご挨拶と情報交換を行いました。

9月27日(金) 避難者支援 会場:門前公民館(輪島市門前町)

■活動受入先:門前公民館
■活動時間:9月27日(金)10:00~17:00(休憩時間:12:00~13:00)
■活動者:浜野浩一(鍼灸地域支援ネット、HART関東/鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師/東京都)、福森千晶(鍼灸地域支援ネット、HART関東/鍼灸師/三重県)、杉田直木(HART関東/ロジ担当/東京都)
■受療者:8名(新患5名、再診3名)
■報告
浸水した浦上仮設住宅から避難された方、七浦地区が孤立したため自宅に帰れなくなった住民ら約20名が避難されていました。
ご要望のあった下着類を届け、5名に施術。向かいの門前総合支所内の商工会にもお声かけし、3名が受療。
日中は不在の方が多く、夜間活動を検討する必要がありそうですが、避難者数も日々減っていっているので、来週、状況を見て判断したいと思います。


9月27日(金) 水害の復旧作業 活動地:輪島市

■活動受入先:てて鍼灸整骨院             ■活動時間:9月27日(金)12:00~16:00
■活動者:杉田直木(HART関東/ロジ担当/東京都)
■報告
浸水被害を受けた輪島市中心部の鍼灸院の要請で、サーキュレーター10台を寄付。院内は浸水した壁が既に剥がされた状態で、ベッドや治療器具も浸水のため使えなくなったとのこと。清掃・復旧作業を他のボランティアの皆さんと一緒に手伝いました。壁の中にこびりついている泥を濡らした金ブラシで磨き、タオルで拭き取る作業をしました。
その後、院長の知り合いの容器梱包店へ移動し、浸水した商品の仕分け・箱詰め、倉庫の
汚泥の掻き出し作業を手伝いました。作業にはご親族や地元の方だけでなく、沖縄からも
ボランティアが来られていました。
鍼灸院に戻った後、駒澤大学の教授が状況を確認し、明日の作業を決めていました。

9月28日(土) 避難者支援 会場:門前東小学校(輪島市門前町)

■活動受入先:門前公民館・門前東小学校
■活動時間:9月28日(土)10:00~18:00(休憩時間:12:00~13:00)
■活動者:浜野浩一(鍼灸地域支援ネット、HART関東/鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師/東京都)、福森千晶(鍼灸地域支援ネット、HART関東/鍼灸師/三重県)、杉田直木(HART関東/ロジ担当/東京都)
■受療者:12名(新患 6名、再診 6名)
■報告
七浦地区から脱出された約50名が避難されている門前東小学校の1階廊下にベッド2台を設置して、施術を行いました。
七浦公民館で顔なじみだった方数名とも再会できましたが、七浦に残っておられる方も100名以上おられるそうです。施設や市外に避難された方もおられます。
避難所の皆さんは、慣れない環境と段ボールベッドのために眠れなかったとおっしゃる方もおられれば、入浴できて、食事がもらえて、避難所の方が快適とおっしゃる方もおられます。風景が一変した七浦は見たくない、とおっしゃる方もおられました。皆さん顔見知り同士なので、集まって談笑されている姿も見かけました。
次回、避難所の状況、七浦の状況を確認し、避難所での活動を続けるか、七浦公民館で活動再開する方がよいか、地元の皆さんと相談したいと思います。

9月28日(土) 水害の復旧作業 活動地:輪島市
■活動受入先:てて鍼灸整骨院ほか
■活動時間:9月28日(土)11:00~16:00
■活動者:杉田直木(HART関東/ロジ担当/東京都)
■報告
昨日に続き、浸水被害を受けた輪島市の鍼灸院の清掃・復旧作業の手伝いをしました。駒沢大学、金沢大学の教授、学生、北海道から来られた曹洞宗の僧侶ら、多数での作業でした。浸水した壁面の切断、断熱材の汲水部分の切除・破棄、床面の水拭き。その後、同じフロア内の花屋、美容院でも同様の作業。什器を搬出し、床面の粉塵を高圧洗浄とワイパーで清掃し、掻き出しました。
15時、NPO法人カタリバさんの依頼で、シルバー人材センターの駐車場に届く、災害時緊急支援プラットフォームさんからの支援物資であるペットボトル7,200本(300ケース)の積み下ろしを手伝いました。向かいの神社ではアルピニストの野口健さんが野菜を配っておられました。
今回の活動にあたり、門前総合支所の畠中様、シャンティ国際ボランティア会の中井様、門前公民館の蒲池様、七浦公民館館長の升本様、拠点を提供くださっている杉田様に大変
お世話になりました。心より御礼申し上げます。

以上報告:HART関東 浜野浩一/杉田直木
2024年9月30日

本活動は中央共同募金会様の赤い羽根「災害ボランティア・NPO 活動サポート募金」(ボラサポ)の助成を受けています。中央共同募金会様ならびに寄付をしてくださった皆さまに厚く御礼申し上げます。